紙面掲載

沖展73rd exhibition 沖展賞受賞者インタビュー(上)

 県内最大の総合美術・工芸公募展、第73回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が19日~4月3日、ANA アリーナ浦添(浦添市民体育館)で開催される。
 一般応募の最高賞に当たる「沖展賞」を受賞した7人に、制作の背景や抱負を聞いた。(沖縄タイムス紙面掲載日:2022年3月15日文化面)

グラフィックデザイン  山里美紀子さん(34) 
作る人の手 力強さ表現

 沖縄の伝統工芸をテーマにしたポスター「島の手わざ1」で初の沖展賞を射止めた。琉球漆器や紅型、三線を作る人の手を強調したモノクロのデザインを「力強さを表現した」と説明する。

島の手わざ1

 織物の後継者育成の研修を受けたものの経済的な理由で仕事にすることを断念した人物、伝統の型と自身の表現を模索する陶芸の2代目、芭蕉布の継承に取り組む団体などとの出会いから、アイデアが生まれた。詩人でもあるトーマ・ヒロコさんに思いを伝え「絶やしてはならない、手わざの灯。」というコピーを考えてもらった。

 県内の人気雑誌「porte(ポルト)」や那覇市制100周年を記念した第一牧志公設市場感謝祭のポスターなどを手掛けた。3月には東京でグループ展にも参加するなど、活動を広げていく。

       
山里美紀子 やまざと・みきこ さん
1987年那覇市生まれ、浦添市在住。
 

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