紙面掲載

沖展73rd exhibition 沖展賞受賞者インタビュー(中)

 県内最大の総合美術・工芸公募展、第73回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が19日~4月3日、ANA アリーナ浦添(浦添市民体育館)で開催される。
 一般応募の最高賞に当たる「沖展賞」を受賞した7人に、制作の背景や抱負を聞いた。(沖縄タイムス紙面掲載日:2022年3月16日文化面)

陶芸 宮國健二さん(75) 三島の美 あくなき追求

 「花三島六角壷」で2016年以来2回目の沖展賞を受賞した。
 「花三島」はつぼの肌に花の印を押し、へこんだ部分に土を埋め、表面を削って模様をつけていく。白地に黒、黒地に白の二つのパターンでつぼを飾ったのが独自の工夫だ。また、つぼの上部を六角形に成形したのは「亀の甲の形。健康長寿の縁起物」と狙いを話す。角を成形するとひび割れやすいため、土作りから気を配ったという。

花三島六角壷

 趣味で始めた陶芸だが、週に1回の教室には飽き足らず、「琉球花三島」で知られる陶芸家の親川唐白氏に師事した。自宅に窯やろくろを備えるほど熱中している。
 師匠から「良くできている」との言葉があったが、次作へ向け改善点も自覚している。「これからも三島を追求していきたい」

       
宮國健二 みやぐに・けんじ さん
1946年宮古島市生まれ。宜野湾市在住。
 

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