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「第69回沖展賞」受賞者インタビュー(4)


沖縄県内最大の総合美術・工芸の公募展「第69回沖展」(主催・沖縄タイムス社)は18日から4月2日まで、浦添市民体育館で開催。一般応募作品の最高賞に当たる沖展賞を受賞した9人に、制作した背景や今後の抱負を聞いた。(紙面掲載日:2017年3月16日 文化面)

奇抜さの中に人の感情

前衛芸術の舞踏公演のポスターに、CG(コンピューターグラフィックス)で表現でできる色とデザインの可能性を追い求めた。奇抜さの内面にある踊り手の悲しみや怒り、魂を表現して「二度と作れない色が出た瞬間、楽しさを感じた」と穏やかな表情だ。

グラフィックデザイナーとして活動しながら、商業デザインと一線を画した創作活動を続ける。版画やデザインなど多彩な作品を手掛けつつ「決してジャンル分けはしていない」とアートの持つ表現力を模索している。

「新しいものを発見したい」ことが沖展に出品するモチベーションだという。

舞魂PART-2

「仕事が趣味」というほどアートの世界にのめり込む一方「受賞には驚いた。常に違った視点や指向を持って、アートの可能性を考えたい」と創作意欲は尽きない。

川平勝也
かわひら・かつや
さん
1964年那覇市生まれ、豊見城市在住。

柔らかな光に惹かれて

初の入賞となる沖展賞に「自分でも驚いている」と目を丸くする。写真歴9年。中学での国語教諭を退職後、かりゆし長寿大学でカメラと出合い、のめり込んだ。「写真クラブアングル」に入り、二科会にも加入。仲間との批評会で技術を磨き、好きな旅行を重ねて撮影してきた。一眼レフ2台を肩に提げ、望遠レンズを抱えて街に出る。

受賞作「ほの明り」は初の組み写真。昨年春に京都、夏に広島・厳島神社と古い街並みが有名な愛媛・内子町で舞妓(まいこ)や草履、和傘を撮影した。「周囲が暗い中、かすかに差し込む柔らかい光が静かで惹(ひ)かれます」と話す。

ほの明り

物語のような写真にも見える。「絵が好きで高校の頃から沖展に通い、画集を眺めていた」という。一方で強風で耳の中に砂が入るような海の現場も好きだそうだ。「撮っている瞬間が一番楽しい」

儀間生子
ぎま・せいこ
さん
1945年生まれ。那覇市出身、同市在住。