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沖展70th exhibition 沖展賞受賞者インタビュー(2)

沖縄県内最大の総合美術・工芸の公募展第70回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が3月21日~4月8日、浦添市民体育館で開催。(沖縄タイムス3月16日文化面掲載)

書芸・仲舛由美子さん 程順則の漢詩 濃淡工夫

昨年から取り組んでいる巻子。程順則の漢詩「東海朝曦」を行草体で手紙のように仕上げた(縦35センチ、横350センチ)。「首里城の東の空をみると、朝霧が朝日を浴び、広い海原を鳥たちが羽ばたいている~」と詠んだ状況を青色のぼかしが入った紙に表現。194文字の線の強弱や抑揚、墨の濃淡に工夫を凝らした。


(写図説明)程順則詩

「驚きと感動で涙があふれた」。20代から挑戦し続けた沖展での受賞に喜びもひとしおだ。文字の大切さを教えてくれた伊是名村出身の両親の勧めで幼い頃に始めた書道。23歳で師匠と出会い、本格的に書芸の道へ進んだ。
常に諦めない気持ちで練習を重ねる。具志川高校の書道講師を務め「いいものを生み出すには努力が必要と伝えてきた。手本を示すことができたかな」と笑顔を見せる。師匠や家族、仲間に感謝しつつ「鑑賞者に喜びを与えることができる文字を目指す」

仲舛由美子(
なかます・ゆみこ
さん
1961年沖縄市生まれ、同市在住。

写真・仲間智常さん シヌグの男性 神秘的に

「入選は14、15回、一昨年は奨励賞だったが、今回の沖展賞は予想外。最高賞と聞きびっくりした」と笑う。
国の重要無形民俗文化財に指定されている国頭村安田地区の伝統行事「大シヌグ」を4枚の組み写真で表現した。行事を行う林の中の男性たちを軟調のモノクロ写真で撮影。神秘的で厳粛な祭祀(さいし)の雰囲気を引き出している。


(写図説明)男が神になる日

「沖縄は女性による伝統行事が多いが男性が神になる祭祀。太鼓を打ち鳴らすリーダーや純粋無垢(むく)な子どもの表情が印象的で、前面に押し出して作品にした」と話す。
写真歴は40数年。元々ものづくりが好きで、縦横のカメラ位置を瞬時に変更できる専用の一脚なども手作りし、創作活動に生かしている。
「これからも沖縄の祭祀や独特の風景などを中心に写真を撮りたい」と意気込む。

仲間智常(
なかま・ともつね
さん
1948年久米島町生まれ、浦添市在住。