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沖展71th exhibition 沖展賞受賞者インタビュー(中)

 沖縄県内最大の総合美術・工芸公募展、第71回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が23日~4月7日、ANA ARENA浦添(浦添市民体育館)で開催される。(沖縄タイムス紙面掲載日:2019年3月21日文化面)

書芸 伊禮かおるさん 濃淡や強弱 書に重厚感

 紙に書かれているのに、石に彫り込まれたような、どっしりとした重厚感-。受賞作にも描いた「北魏の楷書」の魅力をそう語る。

〈王維詩〉

 高校生の時まで習っていた書を再開しようと思い立った数年前、テキストをめくりながら素直に「かっこいい」と目がとまった。練習用に他の書体も描くが、ここぞの公募展には北魏の楷書で挑む。同じ流派の門下生という義母に励まされながら、6年連続の入選を経て沖展賞を射止めた。

 受賞作は、これまでの出品作品では一番多い260文字。一字ずつは墨の濃淡や線の強弱を意識しながら力強く、しっかり行間を取ることで、文字列と余白のコントラストを表現した。

 追い込みの時期だった昨年末、インフルエンザで1週間ほど寝込むことに。焦り半分、横になりながら何度も筆遣いをイメージしていた。「今の自分に一番心地よかった書き方でした。これからも試行錯誤です」と笑顔を見せた。

       
いれい・かおる さん
1981年うるま市生まれ、豊見城市在住。