沖展71st exhibition 沖展賞受賞者インタビュー(下)
沖縄県内最大の総合美術・工芸公募展、第71回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が23日~4月7日、ANA ARENA浦添(浦添市民体育館)で開催される。(沖縄タイムス紙面掲載日:2019年3月22日文化面)
木工芸 川崎哲哉さん 自由な視点 機能美追求
自宅の家具は自分でデザインし、自分で作ってみたい-。そんな思いで昨年3月から當間孝さん(沖展準会員)の木工教室に通い始めた。
鋸(のこぎり)や鉋(かんな)など道具の使い方を一通り習い、半年後に手掛けた自身二つ目となる作品が初出品で沖展賞に輝いた。受賞の知らせを受けた時は、同姓同名の別人に間違えられていると本気で思ったという。
作品は自宅用に妻からのリクエストで設計。使い勝手の良さはもちろん、見た目のシンプルな美しさを求めた。
脚がぐらつかないよう通常は脚と脚に水平方向で用材を渡したり、天板と脚を横長の板で固定したりするが、いずれを使わなくても構造的な強さを確保できる工夫がなされている。
木工歴が浅かったからこその発想だったかもしれないと振り返る。これからも「伝統的な手法に縛られない視点を大切にしながら、機能美を追求していきたい」と話している。
川崎 哲哉 さん- 1962年兵庫県明石市生まれ、那覇市在住。