紙面掲載

沖展73rd exhibition 沖展賞受賞者インタビュー(中)

 県内最大の総合美術・工芸公募展、第73回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が19日~4月3日、ANA アリーナ浦添(浦添市民体育館)で開催される。
 一般応募の最高賞に当たる「沖展賞」を受賞した7人に、制作の背景や抱負を聞いた。(沖縄タイムス紙面掲載日:2022年3月16日文化面)

写真 平良正次さん(71) 登り窯の火入れに迫る

 沖展初応募で沖展賞に輝いた。「びっくりしている」と喜んだ。写真を本格的に始めて7年ほど。沖縄写真連盟にも加入した。同連盟の翁長盛武副会長を中心に集まり、講評を受けている。
 「自分ではいい写真だと思っても、『ストーリーがない』と指摘された」と話す。「人間でも鳥でも、被写体が何をしていて、次に何をしようとしているのかを連想させる写真」が求められる。また、光の使い方も学んだ。「我流では技術は向上しなかったと思う」と感謝する。

 受賞作「火から生まれる」は登り窯の火入れの様子を組み写真に仕上げた。立ち上る煙、まきを投入する陶工、差し込む光を数年がかりで捉えた。

 ろくろで成形している場面なども撮ったが「発表するにはまだまだ。上から、下から、いろんなアングルで狙います」と力が入る。

       
平良正次 たいら・まさじ さん
1950年那覇市生まれ。西原町在住。
 

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