第75回沖展 沖展賞受賞者インタビュー
県内最大の総合美術・工芸公募展、第75回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が3月23日~4月7日、ANAアリーナ浦添(浦添市民体育館)で開催される。一般応募の最高賞に当たる「沖展賞」受賞者8人に、制作の背景や抱負を聞いた。(沖縄タイムス紙面掲載日:2024年3月19日文化面)
書芸 平良祥太(龍洸)さん(40) 師の厳しい指導に感謝
詩人・許渾(きょこん)の漢詩を大書した。
詩の意味は「冬の木立の雪が晴れると、紅の美しい花が咲き、遠くの山の雲が晴れてみどりの光が差している」だ。
詩の内容もそうだが、表現したい、格好いい文字があるかどうかも書の題材を選ぶ際に重視している。
中学3年生の頃、母親に勧められ筆を執った。
当時の師から「茅原南龍さんから直接指導を受けた方がいい」と促され、茅原書藝會の門をたたいた。
まだ若く、礼儀知らずだったため南龍さんから徹底的に指導されたと笑う。
「不作法は書に現れる」と気付きその厳しい指導に感謝している。
「書道に自分の人生がある。文字を敬う心と今を大事にして」との師の言葉を大切にする。
「受賞には身が引き締まる思い。書の道を追求したい」と話した。
平良 祥太 さん- 1983年糸満市生まれ、南風原町在住