第76回沖展 沖展賞受賞者インタビュー
県内最大の総合美術・工芸公募展、第76回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が15~30日、ANAアリーナ浦添で開催される。一般応募の最高賞に当たる「沖展賞」の受賞者8人に、制作の背景や抱負を聞いた。(沖縄タイムス 2025年3月13日文化面)
絵画 比屋根清隆さん(69) ガザ 憎しみの連鎖描く
瓦礫(がれき)と化したパレスチナ自治区ガザの街を描いた「憎しみの連鎖」で受賞した。
昨年は、ロシアに爆撃されたウクライナをテーマにした作品で沖展賞を受賞。
2年連続受賞の報告に驚いたといい、「絵を描ける環境があることはとても幸せなこと。周りの皆さんに感謝したい」と話した。

今回は、イスラエル人とパレスチナ人が長い紛争の中で対立を深め、深い傷が憎しみの連鎖につながっている歴史をテーマにした。
現地の悲惨な状況を伝えるニュース映像も参考に、破壊された建物や爆発の瞬間などを表現した。
今年は戦後80年。
過去の戦災を記憶し続けることも大切としつつ、今、起きている戦争のことも考えないといけないと語る。
「作品を見て、身近ないとしい人や平和について考えてほしい」と話した。

比屋根 清隆 さん- 1955年沖縄市出身、同市在住