「第69回沖展賞」受賞者インタビュー(1)
沖縄県内最大の総合美術・工芸の公募展「第69回沖展」(主催・沖縄タイムス社)が18日、浦添市民体育館で開幕しました。
一般応募作品の最高賞に当たる沖展賞を受賞した9人に、制作した背景や今後の抱負を聞いた。(紙面掲載日:2017年3月10日 文化面)
海辺のような空間意識
旅行で初めて沖縄に訪れた際に目にした海の美しさに魅せられ、移住して5年。以来「海へのいざない」をテーマに作品を作り続ける。
受賞作は、和紙やプラスチック、ベニヤなどさまざまな素材を使い、コラージュを重ねた。
白と青をベースにした海辺のような空間においたサンゴは、自宅近くの浜辺で拾ったもの。絵を描くというよりも「大工仕事のような気分」で制作を楽しんだ。
絵画や彫刻といった、カテゴリにとらわれないものを生み出したいという思いがある。常に「作品に生かせないか」という視点でものや世界を見るという。
「これからもやりたいように描いていいのだという励みになった」と受賞を喜ぶ。5月から開く個展に向け、いっそうやる気につながったと話す笑顔に自信が満ちていた。
鈴木金助 さん- 1945年千葉県生まれ、うるま市在住