「第69回沖展賞」受賞者インタビュー(3)
沖縄県内最大の総合美術・工芸の公募展「第69回沖展」(主催・沖縄タイムス社)は18日から4月2日まで、浦添市民体育館で開催。一般応募作品の最高賞に当たる沖展賞を受賞した9人に、制作した背景や今後の抱負を聞いた。(紙面掲載日:2017年3月14日 文化面)
時間かけワクワク創作
「母親の連絡で受賞を知った。いろいろな人から電話で、おめでとうと言われうれしかった」と笑みを浮かべる。
高校3年生から陶芸家の叔父の手伝いを始め、作陶歴は12~13年。沖展出品5度目の応募となる複雑な動きと変化に富んだ作品「風神雷神」で、2008年の浦添市長賞に続く2度目の受賞に輝いた。
沖縄本島北部の土に信楽の土を約2割混ぜて成型。「一気に作ると形が崩れるので時間をかけ、約3カ月をかけて作品を作った」と話す。
穴窯での薪(まき)を使った焼成にこだわる。「失敗も多いが自分の想像を超えた自然釉(ゆう)の作品になる。窯出しまでの期待も大きい」と魅力を話す。
「失敗も多く大変だが、好きだからまた作りたくなる。受賞は創作の励みになるので、今後も楽しくワクワクするような作品を作りたい」と意気込む。
当真裕爾 さん- 1986年沖縄市生まれ、同市在住。