第75回沖展 沖展賞受賞者インタビュー
県内最大の総合美術・工芸公募展、第75回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が3月23日~4月7日、ANAアリーナ浦添(浦添市民体育館)で開催される。一般応募の最高賞に当たる「沖展賞」受賞者8人に、制作の背景や抱負を聞いた。(沖縄タイムス紙面掲載日:2024年3月19日文化面)
絵画 比屋根清隆さん(68) 「理不尽!」住民の叫び
昔から沖展の作品を見るのが好きだったといい、2018年から本格的に絵を描き始めた。
今回の沖展で何を表現しようかと考えたところ、迷わず「理不尽しかない」とキャンバスに向き合った。作品が沖展賞に選ばれたと知ったときは飛び上がるほどうれしかったと振り返る。
ロシアが国際法に反して始めた侵略戦争の本質を忘れてはいけないと強調。ウクライナが爆撃され、住民に大きな被害が出ているとし「住民たちから『理不尽!!』と叫ぶ声が聞こえる。東アジアに暮らす私たちにとっても決して人ごとではない」と語る。
絵画で何を伝えるか。見る人の足を止めて心をつかみもう一度問いかけることが重要だと考える。「現代の人々の心に届くメッセージ性を持った絵を描きたい」と話した。
比屋根清隆 さん- 1955年沖縄市出身、同市在住