第75回沖展 沖展賞受賞者インタビュー
県内最大の総合美術・工芸公募展、第75回「沖展」（主催・沖縄タイムス社）が3月23日～4月7日、ＡＮＡアリーナ浦添（浦添市民体育館）で開催される。一般応募の最高賞に当たる「沖展賞」受賞者８人に、制作の背景や抱負を聞いた。（沖縄タイムス紙面掲載日：2024年3月19日文化面）
彫刻 仲村春孝さん（72） チンナン 花びらをはう
美容師として約２０年働いた経験を生かし、絵画の画材にメーク用品の粉末を使用するなど「若いころからいろいろ試してきた」と話す。
しばらく公募展から遠ざかっていたが３～４年前から彫刻部門への応募を再開したという。
「チンナン」 今回は想像上の花の上をはうチンナン（カタツムリ）を表現した。
「よく分からない抽象的な物ではなく、子供にとっても分かりやすい表現がいい。まさかこんなに早く沖展賞をもらえるとは思わなかった」と笑顔を見せる。
沖縄の芸能など伝統を大切にする一方、新しい要素が混ざり合うことで文化は成熟すると考える。
形となって半永久的に残る作品を作ることは楽しいといい「スマートフォンもいいが、子供たちにはもっと手で何かを作ることに挑戦してほしい」と話した。
仲村 春孝 さん- 1951年宜野湾市出身、中城村在住
