沖展70th exhibition 沖展賞受賞者インタビュー(2)
沖縄県内最大の総合美術・工芸の公募展第70回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が21日、浦添市民体育館で開幕する。一般応募の最高賞に当たる沖展賞を受賞した8人に、受賞作や今後の抱負を聞いた。(沖縄タイムス紙面掲載日:2018年3月15日 文化面)
陶芸・山内徳光さん 大皿薄く仕上げる工夫
作陶歴29年で手にした受賞に「陶芸仲間と根気強く指導してくれた師匠のおかげ。大変うれしい」と目を細める。
大皿作りにチャレンジし続け、納得いく作品「環」が焼き上がった。大皿は一般的に厚みが必要になるが、径63センチの大皿で、比較的薄く仕上がるように工夫した。鳥の羽を用いた矢羽根技法で、全体的に落ち着いたデザインに。
青、茶、白の3色の色化粧土のバランスがとれた色合いとなった。「茶色が出たのは実は想定外だった。結果、色化粧土をうまくかけ分けることができたかな」と話す。
昨年は奨励賞を受賞。色やデザインなど年々こだわりが強くなり、創作の探求心は尽きることはない。作品一つ一つのデータを取って研究を続ける。今後は「色化粧土で抹茶わんや雑器類などにどう表現できるか挑戦していきたい」と意欲は旺盛だ。
山内徳光 さん- 1952年読谷村生まれ、沖縄市在住。