沖展74th exhibition 沖展賞受賞者インタビュー(下)
県内最大の総合美術・工芸公募展、第74回「沖展」(主催・沖縄タイムス社)が18日~4月2日、ANAアリーナ浦添(浦添市民体育館)で開催される。一般応募の最高賞に当たる「沖展賞」受賞者7人に、制作の背景や抱負を聞いた。(沖縄タイムス紙面掲載日:2023年3月16日文化面)
書芸 島袋園子さん(78) 線の強弱意識し開花
初出展から約30年、初受賞の浦添市長賞から10年、ついに念願の沖展賞を射止めた。「半ば諦めていたが、周囲の激励もあって続けてこられた。最高の喜び」と笑顔を見せる。所属する龍賓書道会で開かれた沖展出展作品を選別する研修会では、評価はいまひとつだった。出展締め切りまで約2週間。「講評頂いた内容を全部頭に入れて」線の太細、強弱を意識し直して再挑戦。「大逆転」を果たした。
書の道に進んで43年がたつ。小学校PTA役員を引き受けた際、校長の指導を受けたのがきっかけだ。「一番下手くそ」だったが、気付けば誰よりも続けている。龍賓書道会に毎月複数の作品を提出するが、43年間で一度も欠かさなかったことが誇りだ。「これからもたゆまずに、上も見ていきたい」と話した。
島袋園子 さん- 雅号は涼園。1944年大宜味村出身、那覇市在住。